モデルハウス見学会チラシ制作 – SIMPLE is…様
前回SIMPLE is...様の看板を制作いたしましたが、モデルハウスオープンの見学会のチラシもご依頼いただきましたので制作いたしました。
今回いただいたご要望は下記の通りでした。
- サイズ:B3、両面カラー、化粧断ち
- イベント内容「GRAND OPENイベント」。
- 出口が重要なので、目立つように。HP予約をしてもらいたい。
- 間取り、地図を掲載したい。
- その他掲載したいものは、キッズスペース、来場時のプレゼントあり、QRコード。
- 表面は尖ったデザイン。
ここで問題発生!!
「B3ッ!!」
実はチラシの制作は以前からいただいていたのですが、その時はB4で作りたいという事だったので、「B3ッ!!」となったわけです。
B4チラシであれば新聞折り込みなら折らずに入れられますが、B3チラシであれば2つ折りでないと入れられません。
ちなみにB3とは、B4の面積の2倍となります。下図をご覧下さい。
(前々から思ってたんですが、B4よりB3の方が大きいってどうにかなりませんかね。普通、数字が大きい方がサイズも大きいでしょうよ。)
B4で制作していたのがこのデザイン。
(作ってたのが表だけでよかった…。)
両面せっせと作ったって見てもらえないんじゃ作る意味がありませんから、これからクライアントの要望を叶えつつ修正作業に入ります。
尖ったデザインと4つ折りのハードル
チラシを始め、販促ツールなどのデザインものは、お客様の目に入る時の事を考えてデザインしなければなりません。今回のケースで言うと、開いて見てくれるだろうという考えをなくさなければなりません。
広告物は基本的にそうやすやすとは見てくれないと考えるべきです。
さらに人がチラシを見て判断する時間は0.5秒と言われています。0.5秒でそのチラシが自分にとって有意義(得)かどうかを判断して、見る見ないの選択をします。一見して自分に関係があると判断し、さらに興味があると感じないと見てはくれません。
こうしてみると、チラシを見てもらうことがかなりハードルが高いことが分かりますね。
「表面は尖ったデザインで」とイメージ画像をいただいていたので、その要望は叶えて差し上げたい。画像を全面に使った迫力のあるデザイン。
ただ、それだとどうしても4分の1にした時に訴求力が弱まってしまいます。
タイトルをMODEL HOUSEまで見えるようにし、日本語で直接的に何のチラシなのかを表します。
これでもまだまだ伝えきれていないんですが、そこにクライアントからのご要望で、一番上のタイトルを外して欲しいとの連絡が。
英語タイトルのアイキャッチがなくなってしまいました。
この状態から認識できるのは日本語の文字情報のみです。さて、これでどれほどの人がこのチラシを開いてくれるのだろうと考えると…全身がヒリヒリします。
夜も眠れません…。
本当は眠れます。
「誰に伝えたいのか」
「何を伝えたいのか」
「どうして欲しいのか」
チラシでは単純にこの3つを伝えなければならないと思っています。
1.「誰に伝えたいのか」
チラシの文言に入れた「デザイナーズ住宅」に興味がある方です。
全ての方に見てもらうものではないので、「デザイナーズ住宅」、「モデルハウス」の文言で家に興味がある方に限定します。
2.「何を伝えたいのか」
一番大切なのはこの「何を」です。基本的に「何を」が人を惹きつけます。
これが商品に当たり、ケーキ屋さんであれば「ケーキ」、スーパーであれば「たくさんの食べ物」となります。
ただ、商品が目に見えるものではない場合は表現が難しくなります。例えば「塾」、生徒がガッツポーズをしていたり、先生が黒板を使って授業をしている風景だったり、やる気を起こさせる写真やイラストだったり、あの手この手で表現されています。
今回のチラシでいうと建物の上の方が見えているだけで、折りたたんだ状態ではそれが何なのかを識別することは不可能です。もっと直接的な「何を」が欲しいですよね。
折った状態で何のチラシかすぐに分かるようにモデルハウスの写真を入れ、さらに夜の写真、昼の写真を交互に掲載しメリハリを付けました。
これで「何を」がしっかりと伝わるようになりました。
3.「どうして欲しいのか」
見学会は完全予約制なので、これはもう予約であることは明らかです。裏面でしっかりと予約への誘導をいたしました。
これでなんとかB3チラシの4つ折りでも興味を持ってもらえるチラシができたな
と思った矢先、、、
デザイン力よりも難しい、説得力!
「何を」を伝えるために入れたモデルハウスの写真ですが、クライアントからは必要ないと判断されました。なぜ必要なのか、見てもらえるという意識はなくして欲しい事など色々説明はさせていただきましたが、私の力が及ばずクライアントは写真なしの方を選択されました。
人、企業には様々な考え方があるので、今回の選択がクライアントにとっては最善だと判断された事自体は問題ありません。
一番の問題点は、私にその説得力が足りなかったこと。
もちろんどちらのチラシが反応が良かったのかは、実際に同じ条件で同じ時期にポスティングしなければ分からない事なので判断のしようがありませんが…。
今回のチラシデザインの完成形
最後のデザインができ上がるまでに、細かな部分を調整しながら実際に4つ折り状態で確認し、どれが分かりやすいのか、反応が良さそうなのかを決定しました。
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